「疲れているのに、なぜか夜になると目が冴えてしまう」——そんな経験はありませんか? 実はこれ、意志の力やストレスのせいだけではありません。自律神経の乱れが引き起こす、脳と体の機能的なすれ違いです。
■ 自律神経とは何か
自律神経は、心拍・呼吸・体温・消化など、意識とは無関係に体をコントロールする神経系です。「交感神経」と「副交感神経」の2系統からなり、健康な状態では日中は交感神経が優位(活動・緊張モード)、夜は副交感神経が優位(休息・回復モード)になります。この切り替えが、良質な睡眠の土台です。
■ なぜ夜に頭が冴えるのか
現代人の生活は、夜になっても交感神経を刺激し続ける要素で溢れています。スマートフォンのブルーライト、SNSの情報刺激、仕事の締め切りへの不安——これらはどれも「危機対応モード」を維持する信号です。その結果、本来なら副交感神経へとバトンタッチされるべき夜間に、脳が覚醒状態のまま取り残されてしまいます。
さらに、コルチゾール(ストレスホルモン)の分泌リズムが乱れると、本来は朝に高く夜に低くなるべき濃度が逆転し、夜間に精神的な緊張感が高まることもわかっています。
■ 今日からできること
まず、就寝90分前にはスマートフォンの画面輝度を下げ、SNSの閲覧を控えましょう。次に、深い腹式呼吸を5分間行うだけで副交感神経への切り替えを促せます。「4秒吸って、8秒かけて吐く」という比率が効果的です。また、湯船に40度前後のぬるめのお湯で15分ほど浸かることも、深部体温を一時的に上げ、その後の体温低下が入眠を助けます。
自律神経のリズムは、毎日の小さな習慣の積み重ねで整えることができます。夜の「切り替え」を意識するだけで、眠りの質は大きく変わります。
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